ザ・ビジョン〜進むべき道は見えているか〜

ケン・ブランチャード&ジェシーストーナー著、田辺希久子訳の「ザ・ビジョン〜進むべき道は見えているか〜」を読んだ。

本書は一日一冊本を読んでいる、バイトの先輩から紹介していただいた本である。

率直な感想としては、本書の内容にとても感動した。それと同時に、今後の人生においても重要な一冊となりそうである。また、本書は会社にとって大切である“ビジョン”の創造とその実践方法について、ストーリー形式で丁寧に書かれているので、わかりやすく、特にこれから就職活動をするという方にはぜひ読んでいただきたい本である。


ビジョンとは、自分は何者で、何をめざし、何を基準にして進んでいくのかを理解することである。

本書ではビジョンをこう定義している。

ビジョンは「目的」、「価値観」、「未来のイメージ」の3つの要素が揃って初めて成り立つ。どれか一つでも欠けていたら成り立たないのである。ビジョンと聞くと、未来のことや先のことだけ考えていれば良いように思われるが、現状も把握していないと足をすくわれることになりかねない。


また、ビジョンというのは、会社のためだけのものではなく、自分自身のためのものでもある。私はまだ自分の人生のビジョンが見つからない状態であるが、読書を通していろいろなことを感じながら、ぜひ見つけたいと思っている。自分の人生のビジョンが定まったら、それをもとに行動し、判断することができるはずである。もし見つかったらどんなに人生が充実するのだろうかと思い、今は自分でもドキドキである・・・。

加えて、ビジョンの創造・伝達・実践のプロセスに関しては、ぜひ読んで納得していただきたい。


以下気になったところをメモ↓

◎会社において、共通のビジョンが必要であり、それによって目指すべき目標と方向性がはっきりする。

◎「ビジョンをもつと、何を目指せばいいかがわかるし、そこに全力をつぎこめるから、実力をフルに発揮することができるんだ」

目的とは何か
1.目的とは、組織の存在意義である。
2.目的とは、単に事業の内容を述べたものではなく、「なぜ」という問いに答えるものである。
3.目的とは、顧客の視点に立って、その組織の「真の使命」を明らかにしたものである。
4.偉大な組織は深遠で崇高な「目的」、すなわち社員の意欲をかきたて、やる気を起こさせるような、「有意義な目的」をもっている。
5.表面的な言葉遣いより、そこから人々に伝わる「意味」のほうが重要である。

価値観とは何か
1.価値観とは、目的を達成する過程で、どう行動していくべきかを示す、ゆるやかなガイドラインである。
2.価値観とは、「自分は何を基準にして、どのように生きていくのか」という問いに答えるものである。
3.価値観の内容を具体的に明らかにしない限り、どんな行動をとれば価値観を実践できるかはわからない。
4.常に行動を伴うものでなければ、価値観は単なる願望にしかならない。
5.メンバーひとりひとりの価値観と、組織の価値観とを一致させなければならない。

◎価値観を考えるときは、優先順位も大切。

未来のイメージとは何か
1.未来のイメージとは、最終結果のイメージ。あいまいではなく、はっきりと思い描けるイメージである。
2.なくしたいものではなく、つくりだしたいものに焦点をおく。
3.最終結果に至るまでのプロセスではなく、最終結果そのものに焦点をおく。

◎自分の価値観の見つけ方

「『自分が一番愛着を感じているものは何か』『自分の信念は何か』と自分に問いかけて、思い浮かぶことを挙げてごらん。その中でも、最も強く愛着を感じるものが、君にとって一番大切な価値観なんだ」

自分にはできる、あるいはできるようになりたいと思ったら、ともかく始めること。大胆さが才能を生み、力を生み、魔法を生む。―ゲーテ

ザ・ビジョン 進むべき道は見えているか

ザ・ビジョン 進むべき道は見えているか